総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜

「……おい、初対面でそんな威嚇するようなこと言わなくていいだろう、女子生徒だぞ」

 私をかばうように言ってくれた舜先輩。

 やっぱり、先輩はいい人っ……。



「関係ねぇ。女とは関わらないって言ってんだろいつも」



 なんだかふたりの間に険悪な空気が流れ始めたので、慌てて笑顔を浮かべた。



「あ、あの、大丈夫です! 舜先輩、かばっていただいてありがとうございます! 極力ご迷惑かけないようにするので……し、失礼しました……!」



 そう言って頭を下げると、生徒会長さんは一瞬驚いたように目を見開いたあと、すぐに眉間にシワを寄せ舌打ちをし、玄関の扉を閉めた。



「……悪い。あいつは女嫌いだから、女には誰にでもああなんだ」

「そうなんですね。私は平気です!」

「そう言ってくれて助かる……まあ、関わることもないだろうから、あいつのことは無視してくれ」



 こくりと頷くと、舜先輩は苦笑いを浮かべた。


< 46 / 347 >

この作品をシェア

pagetop