総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「あの、今日から2ーSクラスに入る白咲由姫なんですけど……」
「あ、あなたが編入生ね。ちょっと待って」
近くにいた先生に声をかけると、「宮谷先生ー!」と私の担任の先生を呼んでくれる。
宮谷先生って言うんだ……どんな人かなぁ。
楽しみにしていると、ひとりの先生がこっちへと歩いてきた。
「白咲由姫……だな」
私の名前を呼ぶ先生の胸には、「宮谷」と書かれたネームプレートがかけられている。
「は、はい」
わ……すごく若そうな男の先生。
どう見ても20代にしか見えないその人は、少し気だるげなオーラをまとっていて、いかにも女子生徒から人気が出そうな整った容姿をしていた。