総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜



 ぱっと見た感じ、全体のちょうど2割くらいと少数。

 それにしても……視線が痛い……。

 みんな、私を見るなり顔をしかめたり、くすくすと笑ったり、反応はさまざま。

 1つだけわかるのは……よくは思われていない、ということ。



「うわ……超地味なんだけど……」

「あんな絵に描いたようなガリ勉存在するんだな」

「頭よさそー……くくっ」



 こそこそと話す声が、耳に入った。

 う……悪目立ちしてる気が……。

 ひとまず、自己紹介しようっ……。



「し、白咲由姫です。よろしくお願いします」



 そう言って、ぺこりと頭を下げた。

 ざわざわとした騒がしさの波は消えず、所々から笑い声が聞こえている。

 どうしよう……友達できそうにないかも……。



「白咲の席はあそこだ」



 先生に言われるがまま、相手いた席に向かう。


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