総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「問題児で授業もろくに受けないくせに、頭がいいって反則だよな」
……え?
「このクラスに問題児がいるの……?」
「まあ、ひとりだけ。一匹狼っていうのかな……暴れ出したら手がつけられないし、誰の言うことも聞かないから問題児扱いされてるんだ」
ええっ、そんな人がクラスにいるの……!?
あたりをキョロキョロと見渡してみても、そんな暴れ出しそうな人は見当たらない。
今日はまだ来てないのかな……?
いったいどんな人なんだろう……。
そんなことを思った時、教室の扉が開いた。
入ってきたのは、長身の男の人。
キレイな銀髪を片方だけかき上げていて、切れ長の目のせいか、どこか近寄りがたさがある。
一言で言うなら、狼みたいな人だと思った。
「あ、噂をすれば」
海くんの言葉に、はっとする。