総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
どうしてそんなに驚いてるんだろう……?
どしどしと、こっちへ歩み寄ってくる彼。
じっと私を見つめてから、わなわなと口を開いた。
「お前まさか……由姫!?」
……え?
『由姫ー!』
一瞬、昔の思い出がフラッシュバックした。
懐かしい……幼なじみの記憶。
幼なじみの……。
「俺だよ! 拓真!! 覚えてない……?」
拓真……?
……っ、まさか……!
「拓ちゃん!?」
驚きのあまり、愛称を口にして立ち上がった。