総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
……でも、少し面白そうかもしれないっ……。
「わかった。ちゃんとつけていくね」
私が、この高校に通いたかった理由。
それは、この学校には遠距離恋愛中の恋人である、春ちゃんこと、天王寺春季がいるから。
ちなみに、春ちゃんは私が帰ってきたことも、西園寺学園に転入することも知らない。
びっくりさせようと思って、秘密にしてるんだ。
変装して……さらにびっくりさせるのもいいかもしれない……。
春ちゃん、私だって気づいてくれるかな……ふふっ。
「ちょっと試してくるね!」
洗面所に向かい、変装セットをすべてつけてみると、私の面影はまったくもってなくなってしまった。
わっ……これは誰だかわからないかもしれないっ……!
「ど、どうかな?」
リビングに戻って、みんなにお披露目する。
お父さん、お母さん、輝の前に立つと、みんなは私を見て目を見開いた。