総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「これは変装なの……! あ、カラコンもしてるよ!」
「……っ」
変装を解いた私を見て、拓ちゃんはなぜか顔を真っ赤にした。
……ん?
「拓ちゃん……?」
「……う、うん、わかった……由姫、だな」
赤い顔を隠すように、口元を手で押さえた拓ちゃん。
変な拓ちゃん……。
「お父さんがこれをつけないと学校に行くのは許さないって……」
「……なるほどな。……まあ、たしかにこのまま通うのは危なすぎる」
……危ない?
あっ、もしかして拓ちゃんってば……。
「私、弱くないから大丈夫だよ……!」
髪色で悪目立ちして、変な人に絡まれるんじゃないかとか、心配してくれてるのかな……?