総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
「クラスメイトだとは思ってくれてたんだ」
「それ以外に何があるんだよ。つーか気安く話しかけんなその顔面に傷入れるぞ」
「ははっ、怖い怖い。そうなったら、由姫に手当してもらおうかな」
「お前……」
軽くあしらっている海くんと、本気で怒っている様子の拓ちゃん。
一見ハラハラする状況なのかもしれないけど、私はなんだか笑みが溢れた。
「ふふっ」
「どうしたの?」
笑った私を、ふたりは不思議そうに見つめている。
そうだよね、笑うなんて変だよね……けど、安心したら気が緩んじゃったというか……。
「友達できるかなって不安だったから……うれしくって」
拓ちゃんがいてくれて、さに優しい海くんと隣の席になれて……ほっとした。