総長さま、溺愛中につき。①〜転校先は、最強男子だらけ〜
まあ……そんな優しいとこが、昔から好きなんだけど。
「……ちっ、別に教えてくれなくていい!」
逆ギレしている双子の片割れは、解けなかったことが相当悔しかったのか、顔を真っ赤にしていた。
「つーか、お前のせいなんだから、お前も放課後は手伝えよ!!」
「え、ええっ……!」
……あーもう、さすがに我慢ならねー。
俺は軽くそいつの席を蹴り、言葉を吐いた。
「おい、なに意味わかんねーこと言ってんだ? てめーがバカなのが悪いんだろうが。由姫に八つ当たりしてんじゃねーよ殺すぞ!!」
くっそ恥ずかしい男だな……。
しかも由姫が怒らないのをいいことに、好き勝手言いやがって……。
由姫は、俺が守る。
「……っ!」
双子の片割れは、怯えたように顔を青くした。