キミに輝かされて
第1章 出逢う者
氷の結晶が真冬の空から降下してくる気象現象は、私のいる都にはもう無い。北海道から東京の飛行機から降りて、ようやく地に足が着く。去年、引っ越したばかりの筈なのに1年が経とうとする時には、毎年のように転校が決まっていた。


父の仕事の関係上仕方の無いことだと自分をずっと騙していたが、そろそろ疲れる時期に入ってくる。転校はこれで何回目?


母の綺麗な顔を横目で伺う。目の下にクマができていて引越しを毎年、繰り返すので日頃の疲れそして毎年のように仕事を探す時期に入る。そのストレスが母の不眠症を引き起こす針金の原因になったとしか私は、思えなかった。




『お母さん、疲れてる?』


『大丈夫よ』




母の目は虚ろな瞳をしていた。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop