君の隣にいるのはずっと私だと思ってた
まだ二人が付き合いたての頃、尚に
「春川さんのどこが好きで付き合ってるの?」
と尋ねたことがあった。
それに
「まだよくわからないけど、香菜いい子そうだし、いいかなって」
と笑顔で返されたのだった。
さっさっと別れてほしくて朱夏は「よくわからないのに付き合うのって酷いと思うなぁ」とか、「ちゃんと好きになってからでもいいんじゃない?」等言ったのだが、尚は呑気そうに微笑んで
「朱夏がそんなに俺達のこと心配してくれるなんて思わなかった。俺、さっきも言ったとおりどこが好きとかはわかんないけど、香菜のことは好きだよ。だから、朱夏がそんなに応援してくれて嬉しい」
と言われたのだった。
ポジティブ思考だと思っていたがここまでとは思わず、その時朱夏はひきつった笑みを浮かべることしか出来なかった。
そこに丁度タイミングを見計らってたかのように香菜が来て、二人は一緒に帰っていってしまった。しかも手を繋いで。
見せつけてるのか、と香菜の後ろ姿を睨み付けるが、そんな視線を二人が気づくわけもなく、どんどん二人の背中が小さくなっていくのを黙って見ているしか出来なかった。
そんなある日、香菜に尚のことが好きだということがバレてしまった。
「春川さんのどこが好きで付き合ってるの?」
と尋ねたことがあった。
それに
「まだよくわからないけど、香菜いい子そうだし、いいかなって」
と笑顔で返されたのだった。
さっさっと別れてほしくて朱夏は「よくわからないのに付き合うのって酷いと思うなぁ」とか、「ちゃんと好きになってからでもいいんじゃない?」等言ったのだが、尚は呑気そうに微笑んで
「朱夏がそんなに俺達のこと心配してくれるなんて思わなかった。俺、さっきも言ったとおりどこが好きとかはわかんないけど、香菜のことは好きだよ。だから、朱夏がそんなに応援してくれて嬉しい」
と言われたのだった。
ポジティブ思考だと思っていたがここまでとは思わず、その時朱夏はひきつった笑みを浮かべることしか出来なかった。
そこに丁度タイミングを見計らってたかのように香菜が来て、二人は一緒に帰っていってしまった。しかも手を繋いで。
見せつけてるのか、と香菜の後ろ姿を睨み付けるが、そんな視線を二人が気づくわけもなく、どんどん二人の背中が小さくなっていくのを黙って見ているしか出来なかった。
そんなある日、香菜に尚のことが好きだということがバレてしまった。