世界の終わりと目覚め
ネオス王国の王が住む惑星、『イリーべ』
『マーシャン』をふくむ三つの惑星は『イリーべ』を中心に動いている。
三つが横にならぶ〈トリオン〉がおこらなくなった

『マーシャン』はのまれるんじゃないか?
王城の中庭にそびえるようにある石の塔の上からみる町並みはかわらない
大きなイロイロな形の岩を浮かべたようなタウン、キノコのような奇妙な丘たち
ただその上にある三日月のような銀色の影が消えない
「エナジーの流れがおかしいとマシェ様がなげていた。ネプチューンは力が不安定になり魔力だまりが出来ているようだ。」
コーリンが腕のなかの鳥をなでながら言う
「リィー様が沈黙しているとクリスがおびえていた。〈トリオン〉がおこらなければ《キスイの森》は滅びる。」
赤いズボンに編み上げブーツ
上着は白い毛皮をなめしたブレザーのようなもので下には緑のシャツ
みためから王家の王子らしい王子、第一王子コーリン
黒いマントはツギハギだらけ
紫の布に真ん中に穴を開けそれを腰紐でしばるシャツ、
したは白のパンツ、庶民と変わらぬ格好
第三王子カミュール
二人はネオスの王子だが母親は違う
コーリンは心を病み人の姿をたもてなくなり地下に本来の姿でいる前王妃の息子
カミュールの母は不明
精霊の血が入っているようだ、そのせいか他の人には見えない細い糸のようなものがみえる
それは生きし生きる者が持つ生命の源で太く視えるのは強い魔力を持つものだと育てられた所できいた
《キスイの森》から輝くようにあふれていた光の糸がへっている
その光は兄には見えていないだろう
「浮遊のタウンが中心以外は崩壊しているとユーカリが言っていた。かれらの一族がいたタウンは崩れて今は《フィン》にいるそうだ。」
「崩壊がおこっているのか?」
「ここからは見えないかな、ずっとある《リーネの柱》に隠れているから。」
《リーネの柱》は『マーシャン』の廻りをまわる小さな惑星『リーネ』が『イリーべ』の上にくるとおこる現象で濃厚なエナジーをふくむ光とみずが四分のいちに降りそそぐ
その恩恵を受け豊かで質の高い植物が産まれるのだが注ぎすぎて
「大魔法使い達がありにあまった力をどうするか試作しているらしいがなかなか減らないらしい。良いものも多すぎたらよくないね。城の貯蔵庫が爆発しそうだ。さて僕は視察に行くよ。」
コーリンが階段を降りていく。
突如柱に一本の矢のような光がよこぎった
光がよこぎったタウンが砕ける
「異変だ。柱がほうかいした。」
カミュールは叫びながら城を飛びだした。
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