外国人と結婚します！
でも、そんな風に思うたびに、アレッサンドロさんは私を優しく包み込んでくれる。「桜は可愛いよ。僕は君以外の人は見れない」って言ってくれる。アレッサンドロさんが愛してくれるから、私も彼の隣に堂々と立てるんだ。

「桜さんって〜、アレッサンドロさんとお付き合いしてどれくらいなんですか〜？」

パスタを待っている間にまた急に質問されて、私はドキッと緊張する。

「九年だよ。私が高校卒業してからは同居してる」

私がそう言うと、瑠奈ちゃんは「まだ婚約しないんですか〜？早くしないと行き遅れちゃいますよ〜？」と大声で言う。悪気があるのかないのかなんてわからないけど、胸がズキズキと痛んだ。

「そろそろ結婚したいなとは思ってるよ。だから、アレッサンドロさんが言ってくれるのを待ってるんだ」

「ええ〜！！それで振られちゃったら面白いですよね〜」

瑠奈ちゃんに言われ、私は何も言えなくなる。瑠奈ちゃんは無邪気にこう言っています、という雰囲気を出しているけど、一瞬だけ見せる目は私を馬鹿にしている。やっぱり、悪気があるんだ……。
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