33.6
遥香のギターの音は
あたしの心まで
響いてきた。
あたしは今まで
わがままで
自己中で
最低なことばかりしていた。
初めて親に
罪悪感を抱いたときだった。
━そのとき
一筋の涙が頬に伝った。
「…真美っ…!!??どーしたぁ?」
「あたしは…あたしは…っ…ぅぁぁぁぁ…」
いつの間にか
遥香に抱きついて
無我夢中に泣いていた。
人の前では
涙なんか見せたくなかった、
だけど遥香となら自然と
心が開いた。