あなたと・・

再び、ドアをノックする音

蒼は、ビクッと体が揺れる
塁は、蒼の手をギュっと握る
蒼は、目をつぶり深呼吸を繰り返す。

俺は、蒼を横から抱き締めた
蒼は、目を開いて
俺を見たから
「大丈夫だ。塁も俺もいる。
足立は、医者だ。大丈夫。」
と、言うと
蒼は、ふるえながら
コクンと頷いたから
「どうぞ」
と、声をかけた。

入ってきたのは、
院長の足立と師長だ。

二人は、蒼に挨拶をしてから
まずはと足立が蒼に
「少しずつ水分をとって
構いませんよ。」
と、許可をしてくれて
師長は、用意をして水を
蒼に飲ませてくれた。

その後に
足立は、怪我の状態と
治療内容と現状を話してくれた。

婦人科での話しは
ふるえながら涙を流す蒼を
塁が手を握りしめ
俺は逆から蒼の肩を抱き締める。

だが、足立は今のところ
妊娠の兆候は、診られないと
話してくれて
蒼の体の力が少し抜けた。

蒼は、足立を見ずに
「先生、ありがとうございます。
せっかく治療して頂いているのに
こんな状態で、申し訳ありません。」
と、頭を下げた。

足立は、
「大丈夫ですよ。
だが、今後も診察があります。
必ずこちらの師長か
看護師が着きますので
少し我慢してもらえますか?」
と、言うと
「・・・・・はい。」
と、蒼は答えた。

俺は、蒼と塁に
「少し、先生と話してくるから」
と、言うと
塁は、
「わかった。」
と、言い
蒼は、不安そうな顔をしながら
頷いた。


俺は、手短に
足立に今後の事を頼んで
心療内科の先生にも
診てもらった方が良いと言う
足立に同意した。

今の蒼は、
女性でも知らない人に対しては
ふるえが出る。

だから、少しずつ進もうとなった。

だが、男性の医師や
男性の看護師の対応は
くれぐれも頼むと話をした。

足立から
「お前は、大丈夫なんだな。」
と、言われて
「まぁ、そうだな」
とだけ答えた。

俺にも、なぜだか
わからなかったから・・・。。。
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