あなたと・・
私達は、友人の紹介で知り合い
光斗から告白されて
付き合いはじめた。
最初の頃は、とても大切にされて
幸せいっぱいだったが
半年を過ぎたときに
光斗の会社が企業縮小を行い
光斗は、退職へと追いやられた。
その頃から
イライラすると怒鳴り始め
就活が上手くいかず
私が仕事で残業したりすると
嫌がらせかと
殴るようになり
殴った後、怯える私を
必ず・・・
「ごめん、もうしないから。」
と謝りながら
「俺は蒼がいないと生きていけない。」
と、泣きつく
・・・その・・繰り返し・・
そんな暴力に、
もう、別れようと思っていた時
妊娠している事がわかった。
悩みに、悩んで、
お腹の子供の為に
結婚を決めた。
塁が産まれて一年は
比較的穏やかに過ごしていた
・・・・・が・・・・・
一年を過ぎた時
再び、光斗の暴力がはじまった。
暴力だけでは、こと足らず
手首や足首を縛りつけ
背中にタバコを押し付けたり
太ももや付け根をナイフで
切りつけたり
少しずつ、頻度も度合いも
・・増していく・・・
光斗は、働いても
長続きせず
ギャンブル三昧の日々
それで、お金が無くなると
蒼がパートで稼いだお金を
取り上げ、またギャンブルに
つぎ込んでしまう。
蒼の両親は、
蒼が学生の時に
亡くなった。
会社を経営していた両親。
両親がかけいた保険や
両親が残してくれた財産は、
結婚する前に
きちんと保管していた為
光斗には、知られていなかった。
はじめは、隠さずに話す
つもりでいたが
正直忘れていたために
今では、話さずに良かったと
思っている。
光斗の両親は、
光斗が小さいときに父親が
少しして母親が亡くなり
祖母と生活をしていたが
その祖母も亡くなった為
天涯孤独だった。