あなたと・・

翌朝、師長に合うと・・・・・

「あら、須藤先生
おはようございます。」
「あっ、師長、おはようございます。
松田さんは、代わりないですか?」
「えっ、はい。今、検温にいきましたが
代わりないです。
先生、前もそのような・・ことを
何か、気になることでも?」
「あーあ、いえっ
特殊なケースの方でしたから
少し・・・・・」
と、言うと
師長は、
「そうですね。」
と、言いながらナースステーションに
戻って行った。


あれは・・・いったい・・・・

なんなんだろうか・・・・

と、考えながら
俺は、医局に向い帰宅した。



浩介は、蒼の病室に行く前に
師長が見えたから
話そうと思って近づくと
〝松田さん”っと
聞こえて、柱の後ろに隠れた。

師長と話してるのは
外科の須藤とかいう先生だ。

まあ、あの時を知っているなら
と、思うが・・・・
前にも・・・きいた?・・・・
なぜ?・・・・
蒼に気があるのか?
少し様子をみてみようと
思いながら
蒼の病室に向かう

「蒼、おはよう。
どうだ?体調は。」
「浩介さん、おはようございます。
はい、痛みも和らいできました。」
「そうか、良かった。
変わった事は、ないか?」
と、確認してみた。
「はい。大丈夫・・・です。」
「ん?なにかあるのか?
何でも思うことは言え。」
「いえっ、なにか?と言うわけでは
ないのですが・・・・」
「なんだ?何か思うことはがあるのか?」
と、言うと、蒼は、考えながら
「はい。夜中に
誰か、部屋にいるような
感じを何度か?しているような
すみません、はっきりしていなくて。」
「いや、大丈夫だ。
蒼は、大丈夫か?辛くないか?」
と、心配になり訊ねると
「はい。たぶん
    大丈夫··かと。」
「蒼?」
「はっきりしないのですが
ふと気配で目が覚めて
そのまま、気を失ったような?
ごめんなさい。わからなくて。」
「いやっ、大丈夫だ。
不安はないか?」
「今は、ありません。
浩介さんが、いるから」
「そうか」
と、言って俺は、
蒼を抱き締めた。

蒼は、ビクッとしたが
直ぐに力が抜けた。

それを確認して
「蒼、足立にも話しておくが。
何でも、話してほしい。
俺は、何よりお前が大事だ。
ああ、言い忘れていた
塁は、今日も元気に行ったよ。」
少しお茶らけてみた。
「浩介さん、
本当にありがとうございます。
塁の事も私の事も
浩介さんが、いなかったら
私達は・・・・・」
「し~っ、いいんだ。
俺が、やりたくて
やってるんだ。
塁は、可愛いし
俺は・・蒼、お前に惚れている。
蒼が退院して、落ち着いたら
告げるつもりでいたが
少し早くなってしまった。」
と、言う俺に
蒼は、驚いたのと
自分の過去を思い出し
首を横にふるが、浩介は
「蒼。俺は、お前が
俺のスーパーに入社した時から
ひかれていた。

諦める気持ちも
離れる気持ちも、ない。
だが、お前が俺を必要としなくても
退院したら、俺の部屋の隣に
住んでほしい。
その時、俺は、お前達に
接触はしないようにするから
何も心配することはない。」
と、言った。

蒼にも、わかっている
浩介が自分にとって
どれだけ大切で安らぎであるか
塁にとっても
浩介は、特別な人になっている
事もわかっている
そう頭の中で考えていると

「心配するな。
気持ちを伝えても
無理な事はするつもりはない。
だが、蒼が俺の顔をみるのも
嫌なら、代わりを寄越す。
女性の信頼おける仲間をな。」
と、浩介が言うと
蒼は、首を振りながら
「嫌じゃない。
嫌な、はずない。
塁にとっても、私にとっても
あなたは、浩介さんは、
特別な人だから。」
と、言うと
「ありがとう。
それで良い。それだけで。」
と、言って浩介は、
再び蒼を抱き締めると
蒼も、ゆっくり
自分の腕を浩介の背中に回して
浩介の服を握りしめた。
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