あなたと・・

蒼・・・

浩介さんの気持ちに
戸惑いは、あるが
正直、嬉しかった。

自分の過去を恨みたいが
自分で広斗との結婚を決めたの
だから、嘆いても仕方ない。
沢山の・・・おと・・・こっ・・・に・・・
あーあっ・・・ダメっ
意識を・・・ちゃ・・・・ん‥‥‥‥

「松田さ~ん、大丈夫よ。
大丈夫。深呼吸しようか?」
と、ゆっくり声をかけて
そっと、背中を擦ってくれる
「‥‥‥‥し‥‥ちょうっ‥‥さん
   ‥‥‥‥すみ‥‥ま‥‥‥せん‥‥‥」
「大丈夫。なんの問題もないから
でも、中津川さんじゃなくて
ごめんなさいね。」
と、笑わせてくれる。
しばらく、背中を擦ってもらうと
呼吸が出来るようになってきた。
「話せる?」
と、言う師長さんに
頷きながら
「ありがとう、ございます。」
と、伝えた。
「考えるな、と言っても
色んな事を考えてしまうと
思うけどね。
自分を追い込むような事は、
もう少し、先にしましょうか?」
と、言ってもらった。
師長さんの話し方が
あまりにも優しくて涙が流れた。

師長さんから、連絡が入ってみたいで
浩介さんが、慌てて病室にやってきた。
「蒼っ、蒼、大丈夫か?」
「‥‥‥浩介さん!大丈夫です。
心配かけて、すみません。」
と、言うと
「俺が、あんなこと
言ったからじゃないのか?
色々、不安にさせたんじゃないのか?」
と、焦りながら言う浩介さんに
私は、首をふりながら
「違う!!不安なんかない。
少しだけ、過去に‥‥‥‥」

「いい。もういいから。

なぁ、蒼。
俺は、これから先
蒼と塁と居たいんだ。
だから、過去にとらわれるな。
俺と蒼と塁の未来だけを
考えて欲しい。」
と、抱き締めてくれる
浩介さんに。

浩介さんの腕の中で
私は、なんども頷いた。
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