あなたと・・
悪夢?

「あお・・・・い・・?・・」

蒼は、名前を呼ばれたが
そちらを向く事ができない・・・

身体は・・・・・
ガタガタ・・・・と
・・・ふるえ

桜を落とさないように
怖がらせないように

手に力を入れるが・・・・
指先にも・・・
ふるえ・・・・・が・・・・・

「蒼さん!!!!」
みつきさんの声が・・・・・
あ・・あっ・・・・聞こえる
塁は?・・・
光斗に気づく
だろうか・・・
あ・・・あ・・・
『浩介さんっ!!浩介さん!
     たす・・・けて・・・・っ・・・・』

  ‥‥‥‥‥‥心で、叫ぶ‥‥‥‥‥

「あおいっ、大丈夫!
俺だ・・・・心配ない・・・・っ
ゆいは、塁とみつきがいるから
大丈夫だ。」
と、浩介が蒼を抱き締めると
蒼は、安心した顔をしながら
意識を失くした。

その、蒼の閉じた瞳から
涙が流れ落ちた。

くそっ!!
と、浩介は思い
蒼がこうなった原因に目を向けると
亮がおさえこんでいた。

回りを、さくや、こうじ、ひで、
あつこ、に、さやが囲っている。

みつきは、片手で桜を抱き、
片手の中に塁を入れている。

俺のでるまくなしか・・・と
おかしくなるが
蒼を腕の中に抱き締めていると

「ここで、何をしている?」
と、威圧的な亮の声・・・・・

「いや・・いやっ・・おれは・・べつに・・・
    ・・・蒼みたいな女性が
     いたから・・・・」と、河野。

「本当に?たまたま、なのか?」
と、亮が、訊ねると

慌てながら
何度も・・・・頷く・・・河野・・・。

河野は、自分の回りを見回し
屈強な男達と
これまた、ガッチリした数人の女性に
囲まれていて・・・・

あたふたしながら
顔色は、みるみる青くなり
「すみません、すみません・・・」
と、謝っている。

「これで、わかったと思うが
蒼さんと塁には、俺達がついている
二度と近づくな。
もし、蒼さんや塁に何かしたら
わかってるな。」
と、言う亮に
付け加えて、さくやが河野の耳元で
『いいか、近づいてみろ
二度と陽の目を見ることは
ないとおもえよ。』
と、ささやくと
河野は、
「はい。はい。わかりました。
必ず!!」
と、ペコペコしながら
言い続けるから
亮は、手を離して
「いけ!!!」
と、怒鳴る・・・・と

ひぇーっ、とドタバタと逃げ出した。
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