海の景色が変わる頃には…
月曜日、授業中に由香から小さく折りたたんだルーズリーフが回って来た。
ルーズリーフには「あの後ちゃんと送ってもらった?」と由香のキレイな字で書いてあった。
「送ってもらったよ!てか光樹くん来るって私聞いてなかったし!」
「ごめんごめん!(笑)凛さ、健太の事どう思ってんの?」
どう思ってんのって…
振り向くと由香はニヤっと笑った。ちらっとけんちゃんを見ると机に顔を伏せて爆睡中だった。
「いい友達だと思ってるよ!」
そう書いて由香にルーズリーフをまわすとすぐ返って来た。
「じゃあ、もし健太に告られたらどーする?」
告…!?
告られたら!?!?
「そんなのあるわけないじゃん!」
由香にルーズリーフを回すと4時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。
お弁当を持っていつも通り中庭へ向かいながら由香に何であんな事を聞くのか尋ねると由香は「別にぃ~」とはぐらかそうとした。
「由香だって最近晃と仲いいじゃんこうきくんいるのにさぁー」
「そうだっけ?でもほら、晃もひかりちゃんいるし」
「そっか…」
晃の彼女のひかりちゃんは違う学校の同級生らしい。
晃が小学生の頃通っていたスイミングスクールで知り合って、由香も同じスイミングスクールだったからひかりちゃんと由香は友達だと由香から聞いた事がある。
―放課後
「また明日ね~」と由香が教室を足早に出て行った。こうきくんと待ち合わせって…
相変わらず仲が良いなぁ…
由香に手を振りながらボーっとそんな事を考えていると
「由香って美人だなぁー私と全然違うなぁー」と裏声で呟く声がした。
びっくりして振り返ると真後ろでけんちゃんがニヤリと笑い私を見ていた。
「あれ?違った?てっきりそんな事でも考えてるのかと思った!」
「もー!急に驚かさないでよ!」
「ごめんごめん!!」
「どうせ私は美人じゃないですよ!」
「誰もそんな事言ってねーし!てか俺のタイプは可愛い系!」
「けんちゃんのタイプとか誰も聞いてないし!」
そう言って私が笑うとけんちゃんが
「そういえば日曜日暇?」
と聞いてきた。
「特に予定は無いけど…何で?」
「遊園地行かね?」
「へっ!?」
「晃がチケット4枚持ってて、晃の彼女の…ひかりちゃん?が凛と友達になりたいらしいよ」
一瞬だけドキドキしていた心臓の音が、その一言でゆっくり静かになっていった。
「私もひかりちゃんと友達になってみたいな!いいよ!」
「よし!じゃー…決まりな!!筋トレでもして体力つけとけよ!思いっきり遊ぶからな!!」
けんちゃんはそう言って
教室を後にした。
「体力つけとけって…」
1人でクスっと笑いながら私もカバンを持ち教室を出た。
何着て行こう…
何に乗ろう…
そう考えると自然と顔が緩む。
家に帰るとお母さんからニヤニヤして気持ち悪いと言われたけど全然そんなの気にならない。部屋に入ってさっそくクローゼットを開いた。
ルーズリーフには「あの後ちゃんと送ってもらった?」と由香のキレイな字で書いてあった。
「送ってもらったよ!てか光樹くん来るって私聞いてなかったし!」
「ごめんごめん!(笑)凛さ、健太の事どう思ってんの?」
どう思ってんのって…
振り向くと由香はニヤっと笑った。ちらっとけんちゃんを見ると机に顔を伏せて爆睡中だった。
「いい友達だと思ってるよ!」
そう書いて由香にルーズリーフをまわすとすぐ返って来た。
「じゃあ、もし健太に告られたらどーする?」
告…!?
告られたら!?!?
「そんなのあるわけないじゃん!」
由香にルーズリーフを回すと4時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。
お弁当を持っていつも通り中庭へ向かいながら由香に何であんな事を聞くのか尋ねると由香は「別にぃ~」とはぐらかそうとした。
「由香だって最近晃と仲いいじゃんこうきくんいるのにさぁー」
「そうだっけ?でもほら、晃もひかりちゃんいるし」
「そっか…」
晃の彼女のひかりちゃんは違う学校の同級生らしい。
晃が小学生の頃通っていたスイミングスクールで知り合って、由香も同じスイミングスクールだったからひかりちゃんと由香は友達だと由香から聞いた事がある。
―放課後
「また明日ね~」と由香が教室を足早に出て行った。こうきくんと待ち合わせって…
相変わらず仲が良いなぁ…
由香に手を振りながらボーっとそんな事を考えていると
「由香って美人だなぁー私と全然違うなぁー」と裏声で呟く声がした。
びっくりして振り返ると真後ろでけんちゃんがニヤリと笑い私を見ていた。
「あれ?違った?てっきりそんな事でも考えてるのかと思った!」
「もー!急に驚かさないでよ!」
「ごめんごめん!!」
「どうせ私は美人じゃないですよ!」
「誰もそんな事言ってねーし!てか俺のタイプは可愛い系!」
「けんちゃんのタイプとか誰も聞いてないし!」
そう言って私が笑うとけんちゃんが
「そういえば日曜日暇?」
と聞いてきた。
「特に予定は無いけど…何で?」
「遊園地行かね?」
「へっ!?」
「晃がチケット4枚持ってて、晃の彼女の…ひかりちゃん?が凛と友達になりたいらしいよ」
一瞬だけドキドキしていた心臓の音が、その一言でゆっくり静かになっていった。
「私もひかりちゃんと友達になってみたいな!いいよ!」
「よし!じゃー…決まりな!!筋トレでもして体力つけとけよ!思いっきり遊ぶからな!!」
けんちゃんはそう言って
教室を後にした。
「体力つけとけって…」
1人でクスっと笑いながら私もカバンを持ち教室を出た。
何着て行こう…
何に乗ろう…
そう考えると自然と顔が緩む。
家に帰るとお母さんからニヤニヤして気持ち悪いと言われたけど全然そんなの気にならない。部屋に入ってさっそくクローゼットを開いた。