海の景色が変わる頃には…
次の日の昼休みお弁当を食べながら由香に相談した。
「こうきくんと遊園地行った事ある?」
「あるよ!何で!?」
気のせいか由香の目は楽しそうでお弁当を食べる手が止まった。
「晃とけんちゃんとひかりちゃんと私で日曜日に遊園地行くんだけど…
何着て行こうかなーと思って…」
「そんなんで悩んでんの!?凛ちゃん…かわいいっ!!」
そう言って由香が私に抱き付いた。
抱き付いた手を放しながら由香は
「服買いに行く?付き合おうか?」
と、ニコっと笑った。
―土曜日
私は由香と服を買いに行った。いろいろ悩んだけど由香がバッチリコーディネートしてくれた。途中で寄った雑貨屋さんの前にたくさん香水が並べてあった。
「そういえばけんちゃんこの前、いい匂いがしてたな…」
そう思って香水を手に取ってみたけど自分に何が合うのか分からずに手に取った香水を置いて帰った。
―日曜日
今日は10時に駅集合だ。9時半に出れば間に合うのに7時半に目が覚めてしまった。昨日からなぜかけんちゃんの事が頭から離れなくてあまり眠れなかった。
朝ごはんを食べて部屋に戻るとついウトウトしてしまって…
気付けば9時半!!
「うわっ!!」
居そうで着替えて家を出た。本当は少しメイクしたりいろいろしたかったのに…何で寝ちゃったんだろう!!
駅にはもう3人揃っていた。
「ごめん!!」
息を切らしながら謝ると
「お前おせーよ!!」とけんちゃんが口を尖らせた。
「初めまして!」
女の子の声にハッとして声の方を見ると「凛ちゃんだよね?」と女の子は私に笑いかけた。
「あ…初めまして!!」
息が上がってるのを押さえながら挨拶をすると
「お前どんだけ走って来たんだよ!」
とけんちゃんが笑った。
その後に女の子は「ひかりです。よろしくね!」と、笑った。
ひかりちゃんは背が高く明るくて元気そうな子だった。遊園地に着くまでひかりちゃんといろんな話をした。
スイミングスクールで晃はすごくクロールが早かった事。由香と晃はいつも競い合っていた事。実はひかりちゃんは水泳が苦手だったという事。
晃の事を話すひかりちゃんがすごく幸せそうで、楽しそうで、少し羨ましく思った。
遊園地に着いて一番最初に目に付いたのは大きなジェットコースターだった。
「ねぇ!やっぱり最初はあれだよね!」
ひかりちゃんがジェットコースターを指差すと晃も「だよな!」と賛成した。
私も「だよねー!!」と賛成すると
「お前ジェットコースター苦手だろ?」
とけんちゃんが私に言った。
「え?…いや、大好きなんだけど」私が否定するとけんちゃんは「いやー…苦手だろ!お前は無理してる!!」と私の言う事を否定した。
私がけんちゃんの言う事を理解できずにいると「分かった!お前がジェットコースター苦手なんだろ!」と晃が笑った。
「違げーよ!!」
必死に否定するけんちゃんに晃が
「じゃあみんなで乗れるじゃん!」と意地悪そうに言ったからけんちゃんも意地張って4人で乗る事になった。
日曜日と言う事もありお客さんが多くて、みんなで楽しく待ってる中…けんちゃんは一言も話さない。
「大丈夫?」
私がけんちゃんの顔を覗き込むと「おう!」と返事して笑ったけどけんちゃんはいつもの顔じゃなかった。
「皆様お待たせ致しました!!
それでは出発します!!
行ってらっしゃーーい!!」
笑顔で手を振る従業員のお姉さんに晃とひかりちゃんは満面の笑みで手を振り返し楽しそうだ。
ジェットコースターがゆっくり上まで登っていく間けんちゃんがボソっと呟いた。
「………い…」
「え!?何!?」
「…ばい…やばい…」
ガッタン!!!
「ひっ…!!!」
頂上に着いた瞬間けんちゃんが変な声を出した。
後ろの席の人たちからは
「キャー!!」と
楽しそうな声が聞こえる中、けんちゃんはひたすら耐えていた。
プシュ―…
「お帰りなさーい!!」
元の位置に戻って来てお姉さんの明るい声と同時に晃とひかりちゃんは「めっちゃ楽しかったねー!」と満足そうだった。
ジェットコースターを降りてけんちゃんはベンチにうな垂れている。
「お前が意地張るからだろー!」
けんちゃんを見た晃が
笑いながらけんちゃんの背中を擦った。
「あ、私けんちゃんと一緒に休んでるから晃とひかりちゃんは遊んできていいよ!」
私がそう言うと晃とひかりちゃんは少し考えて「じゃあお願いしようかな!」と手を繋いで歩いて行った。
自販機でジュースを買ってけんちゃんのおでこにくっつけた。
「あ…ありがとう」
「具合どう?」
「うん、だいぶいいよ…つかごめんな?」
けんちゃんは本当に申し訳なさそうに謝った。
「本当だよー!意地張るから!でもおもしろいもの見れたから私は満足だよ!」
そう言って私がけんちゃんを見るとけんちゃんは「ん?」って顔をした。
「…やばい…やばい……やばい…!!…ひっ!!!」
私がけんちゃんの真似をするとけんちゃんは「お前ーっ!!」と言いながら私をくすぐった。
お腹が痛くなる程けんちゃんと2人で笑った。
あっという間に夕方になり最後のしめくくりとして定番の観覧車に乗る事にした。
観覧車乗り場の階段の下に着くと晃が私とけんちゃんの所に来て小さい声で話した。
「あのさぁー…お願いがあるんだけど」
「なんだよ」
けんちゃんの声に晃が「シーーーッ!!」と人差し指を立てた。
「観覧車、ひかりと2人きりにさせてくんね?」
晃はそう言って両手を合わせた。
「あっ!!そうだよね!全然大丈夫だよ!ね?けんちゃん!」
私がそう言ってけんちゃんの方を見るとけんちゃんも「おう」と返事をした。
晃とひかりちゃんは違う学校だ。せっかく会ったのにやっぱり最後は2人きりになりたいよね…そう思いながら、晃達が乗った2つ後ろの観覧車にけんちゃんと乗った。
「こうきくんと遊園地行った事ある?」
「あるよ!何で!?」
気のせいか由香の目は楽しそうでお弁当を食べる手が止まった。
「晃とけんちゃんとひかりちゃんと私で日曜日に遊園地行くんだけど…
何着て行こうかなーと思って…」
「そんなんで悩んでんの!?凛ちゃん…かわいいっ!!」
そう言って由香が私に抱き付いた。
抱き付いた手を放しながら由香は
「服買いに行く?付き合おうか?」
と、ニコっと笑った。
―土曜日
私は由香と服を買いに行った。いろいろ悩んだけど由香がバッチリコーディネートしてくれた。途中で寄った雑貨屋さんの前にたくさん香水が並べてあった。
「そういえばけんちゃんこの前、いい匂いがしてたな…」
そう思って香水を手に取ってみたけど自分に何が合うのか分からずに手に取った香水を置いて帰った。
―日曜日
今日は10時に駅集合だ。9時半に出れば間に合うのに7時半に目が覚めてしまった。昨日からなぜかけんちゃんの事が頭から離れなくてあまり眠れなかった。
朝ごはんを食べて部屋に戻るとついウトウトしてしまって…
気付けば9時半!!
「うわっ!!」
居そうで着替えて家を出た。本当は少しメイクしたりいろいろしたかったのに…何で寝ちゃったんだろう!!
駅にはもう3人揃っていた。
「ごめん!!」
息を切らしながら謝ると
「お前おせーよ!!」とけんちゃんが口を尖らせた。
「初めまして!」
女の子の声にハッとして声の方を見ると「凛ちゃんだよね?」と女の子は私に笑いかけた。
「あ…初めまして!!」
息が上がってるのを押さえながら挨拶をすると
「お前どんだけ走って来たんだよ!」
とけんちゃんが笑った。
その後に女の子は「ひかりです。よろしくね!」と、笑った。
ひかりちゃんは背が高く明るくて元気そうな子だった。遊園地に着くまでひかりちゃんといろんな話をした。
スイミングスクールで晃はすごくクロールが早かった事。由香と晃はいつも競い合っていた事。実はひかりちゃんは水泳が苦手だったという事。
晃の事を話すひかりちゃんがすごく幸せそうで、楽しそうで、少し羨ましく思った。
遊園地に着いて一番最初に目に付いたのは大きなジェットコースターだった。
「ねぇ!やっぱり最初はあれだよね!」
ひかりちゃんがジェットコースターを指差すと晃も「だよな!」と賛成した。
私も「だよねー!!」と賛成すると
「お前ジェットコースター苦手だろ?」
とけんちゃんが私に言った。
「え?…いや、大好きなんだけど」私が否定するとけんちゃんは「いやー…苦手だろ!お前は無理してる!!」と私の言う事を否定した。
私がけんちゃんの言う事を理解できずにいると「分かった!お前がジェットコースター苦手なんだろ!」と晃が笑った。
「違げーよ!!」
必死に否定するけんちゃんに晃が
「じゃあみんなで乗れるじゃん!」と意地悪そうに言ったからけんちゃんも意地張って4人で乗る事になった。
日曜日と言う事もありお客さんが多くて、みんなで楽しく待ってる中…けんちゃんは一言も話さない。
「大丈夫?」
私がけんちゃんの顔を覗き込むと「おう!」と返事して笑ったけどけんちゃんはいつもの顔じゃなかった。
「皆様お待たせ致しました!!
それでは出発します!!
行ってらっしゃーーい!!」
笑顔で手を振る従業員のお姉さんに晃とひかりちゃんは満面の笑みで手を振り返し楽しそうだ。
ジェットコースターがゆっくり上まで登っていく間けんちゃんがボソっと呟いた。
「………い…」
「え!?何!?」
「…ばい…やばい…」
ガッタン!!!
「ひっ…!!!」
頂上に着いた瞬間けんちゃんが変な声を出した。
後ろの席の人たちからは
「キャー!!」と
楽しそうな声が聞こえる中、けんちゃんはひたすら耐えていた。
プシュ―…
「お帰りなさーい!!」
元の位置に戻って来てお姉さんの明るい声と同時に晃とひかりちゃんは「めっちゃ楽しかったねー!」と満足そうだった。
ジェットコースターを降りてけんちゃんはベンチにうな垂れている。
「お前が意地張るからだろー!」
けんちゃんを見た晃が
笑いながらけんちゃんの背中を擦った。
「あ、私けんちゃんと一緒に休んでるから晃とひかりちゃんは遊んできていいよ!」
私がそう言うと晃とひかりちゃんは少し考えて「じゃあお願いしようかな!」と手を繋いで歩いて行った。
自販機でジュースを買ってけんちゃんのおでこにくっつけた。
「あ…ありがとう」
「具合どう?」
「うん、だいぶいいよ…つかごめんな?」
けんちゃんは本当に申し訳なさそうに謝った。
「本当だよー!意地張るから!でもおもしろいもの見れたから私は満足だよ!」
そう言って私がけんちゃんを見るとけんちゃんは「ん?」って顔をした。
「…やばい…やばい……やばい…!!…ひっ!!!」
私がけんちゃんの真似をするとけんちゃんは「お前ーっ!!」と言いながら私をくすぐった。
お腹が痛くなる程けんちゃんと2人で笑った。
あっという間に夕方になり最後のしめくくりとして定番の観覧車に乗る事にした。
観覧車乗り場の階段の下に着くと晃が私とけんちゃんの所に来て小さい声で話した。
「あのさぁー…お願いがあるんだけど」
「なんだよ」
けんちゃんの声に晃が「シーーーッ!!」と人差し指を立てた。
「観覧車、ひかりと2人きりにさせてくんね?」
晃はそう言って両手を合わせた。
「あっ!!そうだよね!全然大丈夫だよ!ね?けんちゃん!」
私がそう言ってけんちゃんの方を見るとけんちゃんも「おう」と返事をした。
晃とひかりちゃんは違う学校だ。せっかく会ったのにやっぱり最後は2人きりになりたいよね…そう思いながら、晃達が乗った2つ後ろの観覧車にけんちゃんと乗った。