澪くんは私の事が知りたい
「女の子痛がってる」




 わっ.....綺麗な顔.......

 短髪だが少し長い前髪にかかる、くりくりとした大きな形のいい黒い瞳に、すーっと通った鼻、ぱっちりとした目のせいなのか、少しあどけなさを感じさせられる。

だがどのパーツをとっても完璧な彼の顔立ちが目に映って無意識にも綺麗だと思ってしまった。



「く、久遠(くおん)!?」


「あれ、ワナだったんだ」



どうやら、久遠と呼ばれた綺麗な男の子はワナとは顔見知りらしくて、しかも制服を見ると同じ高校の生徒だった。



「居ないと思ったらこんな所にいたのか」



 気づくと久遠と呼ばれた男の横にいつの間にか見知らぬ男が立っていた。
その男の顔を見た瞬間、また思わず息が詰まった




「ん?絡まれてんの?」
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