聖なる夜の天使
「生まれつきなんだからしょうがないでしょ!それがアンタの個性なんだから!!それをどうこう言ったり、変な目で見る人間の方が無知でただの馬鹿なの!!アンタがうつむく必要はない。ほら、前をちゃんと見て!人にぶつかるよ!」

聞いていたのか、巳冬の手をまた真琴が掴む。巳冬が言われた通り顔を上げれば、真琴は無邪気で優しい笑顔を見せていた。その顔を見るだけで、心は救われる。

さっきまで巳冬のことを言っていた人たちは、全員顔を赤くしている。真琴の言葉は心に深く刺さっただろう。

巳冬は感謝を感じながら、真琴とスケートを楽しんだ。



スケートを楽しんだ後、二人はイルミネーションを見に行くことにした。巳冬も真琴もイルミネーションが好きだ。光り輝くその景色は、まるで別世界に来たように思わせてくれる。

「うわ〜!光のトンネル!!」

「綺麗だね〜!!」

光のトンネルを二人がくぐると、光に包まれた美しい木が出迎えてくれた。写真を撮りながら、二人は奥へと進んでいく。
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