聖なる夜の天使
時計を見れば、もうすぐ九時になるところだ。しかしなぜか食欲が湧かない。巳冬は仕方なくコーヒーだけを飲んでぼんやりしていた。その時。
ピンポ〜ン、ピンポ〜ンと何度も呼び鈴が鳴らされる。誰だろうと巳冬は少し苛立ちを覚えながらドアを開けた。
「巳冬!遊びに来たよ〜!!」
巳冬の嫌いな白いコートが目に入る。しかし、嫌いな色のはずなのに巳冬は見とれてしまった。幼さの残る顔が笑っている。同じ学校に通う雪崎真琴(ゆきざきまこと)だ。
「アポなしとか非常識じゃない?しかも何回も呼び鈴を連打してさ」
文句を言う巳冬に、真琴は「だってあたしが来なきゃ、あんたは一日中部屋に閉じこもるつもりでしょ?」と言って勝手に部屋に入る。
脱いだコートの中から現れたのは、ニットカーディガンとピンクベージュのニットパンツ。巳冬は怒ることを忘れて真琴を見つめる。
巳冬は、真琴のことが好きだ。入学した時に一番最初に声をかけてくれたのが真琴だった。アルビノだからかわいそう、という目も向けずに明るく接してくれる。気付けば、真琴のことを好きになっていた。
ピンポ〜ン、ピンポ〜ンと何度も呼び鈴が鳴らされる。誰だろうと巳冬は少し苛立ちを覚えながらドアを開けた。
「巳冬!遊びに来たよ〜!!」
巳冬の嫌いな白いコートが目に入る。しかし、嫌いな色のはずなのに巳冬は見とれてしまった。幼さの残る顔が笑っている。同じ学校に通う雪崎真琴(ゆきざきまこと)だ。
「アポなしとか非常識じゃない?しかも何回も呼び鈴を連打してさ」
文句を言う巳冬に、真琴は「だってあたしが来なきゃ、あんたは一日中部屋に閉じこもるつもりでしょ?」と言って勝手に部屋に入る。
脱いだコートの中から現れたのは、ニットカーディガンとピンクベージュのニットパンツ。巳冬は怒ることを忘れて真琴を見つめる。
巳冬は、真琴のことが好きだ。入学した時に一番最初に声をかけてくれたのが真琴だった。アルビノだからかわいそう、という目も向けずに明るく接してくれる。気付けば、真琴のことを好きになっていた。