私たちは魔法使い!
イタリア観光をします!
私が最初に連れてこられたのは、ヴェネツィアから離れた場所、ローマにある建物。
私とドロシー、エミリアとセシリアは、2人ペアで別々で行くことになった。
「これは、コロッセオ。円形の闘技場だよ。今は、使われてないけど」
中空に、ふわふわと浮かぶドロシーは、そう言って微笑む。
「でも、何でヴェネツィアじゃなくて、ローマ……?」
「遠いところから案内した方が良いかなって思ってさ!」
ドロシーは、そう言って空高くに飛び上がった。ちょ、ちょっと待……っ!
「ソフィア、ちょっと食べたいものがあるんだけど良いかな?」
ドロシーの言葉に、私は「うん」とうなずく。
「行っくぞー!!」
やけにテンションを上げ、ドロシーは加速した。
「美味し~!」
私は、ビスコッティと言われるお菓子を食べているドロシーを見つめる。サクサクとビスコッティを食べる音を聞きながら、私は紅茶に口を付けた。
「ドロシー、イタリアの生活はどんな感じ?」
「んー……朝は、甘いものを食べるかな。本当に、最高だよ!」
「あはは……」
そっか……ドロシーは、甘党だっけ。私は、酸っぱいものが好きかな。
「ふぅ……満足満足。さて、そろそろ行きますか~」
ドロシーは、そう言って笑う。私は、頷いてドロシーと一緒に店を出た。