極上パイロットが愛妻にご所望です
私の暴れる鼓動は痛いくらいで、胸の頂が彼の形のいい口に含まれ、舌先で弄ばれると、顔を隠したいくらいに羞恥心に襲われた。

「あ、っ……、シャワーを」

 十四時から働きづくめだったのだから、汗もかいている。桜宮さんに愛される決心はついているけど、汗臭かったらどうしようと、夢中になっている頭の片隅で思ってしまった。

「どうして? 砂羽、いいにおい」

 桜宮さんは胸の膨らみの谷間に顔を埋める。

「っあ、い、いいにおいじゃ……汗かいているし。お願い」

 羞恥心に耐えながら頼むと、彼は愛撫を中断して私の身体を起こす。そして食むように唇を重ねた。

「恥ずかしがる砂羽もたまらないな。一緒に浴びる?」

 即、首を左右に振る私に桜宮さんは苦笑いを浮かべ、ソファから降りる。急いでワンピースの前を合わせていると、抱き上げられた。

「きゃっ! お、重いから下ろしてっ」

「本当に? 歩ける?」

「えっ?」

 彼はニヤリと笑い、私の足を床につけさせた。途端に、くにゃりと足に力が入らなくて、くずおれそうになった。瞬時、桜宮さんはもう一度私を抱き上げた。

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