極上パイロットが愛妻にご所望です

「水樹砂羽さん。俺と結婚してください。一生かけて、世界中の美しい景色を見せてあげたい」
「朝陽……ありがとう。私でいいの……？」

　感動で瞳が潤み始めて、朝陽の顔がぼやけてくる。

「私で？　当たり前だ。砂羽がいいんだ。やっと見つけた女だよ。まさかこんなに深く愛するとは思っていなかったが。今も惹かれる気持ちが止まらない」

　立ち上がった朝陽は私の隣に腰を下ろすと、シンプルなひと粒のダイヤモンドのエンゲージリングへ視線を落として手に取る。

　シンプルなエンゲージリングを選んだのは朝陽らしい。だけど、ダイヤモンドは大きくて、高級感たっぷりにキラキラ美しい光を放っている。

　エンゲージリングが私の左手の薬指にはめられた。

「朝陽、ずっとあなたと一緒にいたいです。大好き」

　嬉し涙が頬を流れるまま彼に抱きつく。すぐに主導権は朝陽に変わり、抱きしめられ、独占欲に満ちたキスが落とされた。