極上パイロットが愛妻にご所望です
「では、さようなら」
にっこり笑って、もう一度お礼を口にして桜宮さんに背を向けマンションに向かって歩きだそうとした。
そのとき――左手首を背後から掴まれ、クルリと私の向きが変わった。もちろん桜宮さんのほうに。
驚いているうちに私は彼の腕の中に抱き込まれていた。
「さ、桜宮さん……?」
私を見下ろす眼差しを注視できずにうろたえる。
「まだ聞きたいことがあった」
「き、聞きたいこと……?」
鼓動がドクドクと波打ち、密着している身体から響いて知られてしまいそうだ。
「砂羽の俺に対する気持ち」
仰ぎ見た瞬間、お互いの視線が絡み合う。
「あ……」
交際すると言ったけど、私の気持ちは伝えていなかった。
「どうなの?」
「……私」
掴まれた手首、腰に回された力強い腕。私の胸を高鳴らせる眼差し。
身体が小刻みに震えてきて、足がへたってしまいそうでグッと力を込めるも、彼に支えられていなければヘナヘナとくずおれそうだ。
にっこり笑って、もう一度お礼を口にして桜宮さんに背を向けマンションに向かって歩きだそうとした。
そのとき――左手首を背後から掴まれ、クルリと私の向きが変わった。もちろん桜宮さんのほうに。
驚いているうちに私は彼の腕の中に抱き込まれていた。
「さ、桜宮さん……?」
私を見下ろす眼差しを注視できずにうろたえる。
「まだ聞きたいことがあった」
「き、聞きたいこと……?」
鼓動がドクドクと波打ち、密着している身体から響いて知られてしまいそうだ。
「砂羽の俺に対する気持ち」
仰ぎ見た瞬間、お互いの視線が絡み合う。
「あ……」
交際すると言ったけど、私の気持ちは伝えていなかった。
「どうなの?」
「……私」
掴まれた手首、腰に回された力強い腕。私の胸を高鳴らせる眼差し。
身体が小刻みに震えてきて、足がへたってしまいそうでグッと力を込めるも、彼に支えられていなければヘナヘナとくずおれそうだ。