WhiteSnowPrincess
夜の森の奥のそのまた少し奥。
白雪姫は走るのを止め、力なくただ前へ前へと足を動かしていました。

「もし、そこのお嬢ちゃん?」

「ホホッ。わしらと一緒にお茶しません?」

「…?」

突然のお茶のお誘い。それは、2人の老人の声でした。
しかし、白雪姫が辺りを見渡しても老人などいません。

「こっちじゃ、こっち。」

ふと下に目を落とすと、白雪姫の膝くらいの背丈の老人2人が、彼女を見上げていました。
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