WhiteSnowPrincess
「はい、せーのっ!」

そしてまた森の奥。白雪姫と2人の老人は、小さな家の前にたどり着きました。

「「「ジャン ケン ポン!」」」

「……………………………あ。」

「ホホッ☆」

「掃除当番確保ぉー!」

そして2人の老人は大人気ない理由で歓喜の声を上げていました。

「はぁ…。」

散々振り回されっぱなしの白雪姫を老人達は家に招き入れ、ひとまわり小さいティーカップとクッキーが並べてあるお皿を出してきました。

「わあ、美味しそう!」

白雪姫が目を輝かせている様子を見て、老人は嬉しそうに微笑みました。

「ホホッ。ところでお嬢さん。見たところ、家無き子じゃな?」

突然話をふってきた老人の目は、どこか悲しそうでした。
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