WhiteSnowPrincess
「お礼にこれ、プレゼントします☆首飾りに使ってください。」

鏡はポケットから白いリボンを取り出しました。

「わぁ、ありがとう。」

白雪姫は満面の笑みでそれを首に巻き、結びました。

「大切にするね!」

「はい。では、ボクはこれで。」

「え…うん、バイバイ。」

白雪姫が少し寂しそうな顔をしましたが、鏡はそそくさとその場を後にしました。

(ごめんなさい…。)

予想以上に湧き出る罪悪感に、鏡は心の中で何度も謝り続けました。
涙が次々と頬を伝り、止まらなくなった鏡は、声を押し殺して泣き、森をつかつか歩いて行きました。
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