WhiteSnowPrincess
∫.―OMEN―
「「おーれたーちゃーこーびーとー!ちっちゃくたってーいちーにんーまーえぇー♪」」

ドクターとハピ爺はご機嫌に歌を歌いながら我が家に帰ってきました。

「ただいま、白雪姫ー…?白雪姫!」

「お嬢ちゃん!」

そして、倒れている白雪姫を見つけ、2人は荷物を投げ捨て、駆け寄りました。

「ど、どうしたんじゃ!白雪姫!白雪姫!」

ハピ爺が白雪姫の頬をぺちぺちと叩きますが、微動だにしません。

「…原因はこれか。」

すると、ドクターが首に食い込んでいる白いリボンに気付き、それを急いでほどきました。

「はあ!げほっげほっ…ぐっ。……………………………………はぁ…あれ?私…。」

「白雪姫ぇ!」

「きゃ!ハピ爺…?あ、ドクターも…おかえりなさい。」

ハピ爺とドクターの目に涙が溢れ、白雪姫はポカンとしてしまいました。

「ホッ…心配させよって。」

「死んでしまったかと思っ…ぐずっ。馬鹿者!」

「…2人とも、ごめんね。」

白雪姫は首をすくめ、首にリボンが着いていないことに気付きました。

「リボン…誰からもらったんだ?」

「!…お、覚えてないの。」

白雪姫は、ドクターの問いにとっさにそう答えましたが、本当ははっきりと覚えていました。

(…ダメ。あの人は悪くない。悪いのは、たぶん私だから。)
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