WhiteSnowPrincess
「白雪姫…。」

「お嬢ちゃん…。」

その言葉が身に染みたのか、老人2人は目を潤ませていました。

ルイスは肩を落とし、切なげに微笑み返しました。

「そっ…か…。でも、諦めない。これからあの城に行くんだ。その帰り、また来るよ。」

「……。」

白雪姫は何も言えませんでした。本当は、とても嬉しい気持ちでいっぱい。ただ、恥ずかしいだけだったのです。

「じゃあ。」

「うん、バイバイ。」

こうしてその日、複雑な気持ちのまま2人は別れました。
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