WhiteSnowPrincess
「くそ!負けてたまるか!」

「女王様。」

もがく女王を鏡は抱きかかえ、窓へと走りだしました。

「鏡ぃ!何をする!」

「元神様相手にかなうわけないですよ、女王様。逃げましょう。」

そして、白雪姫とすれ違う瞬間、鏡は申し訳なさそうに囁きました。

「ごめんなさい。生きていてよかったです。どうか…」

――ガシャーン!

「お幸せに!お二方!!」

ガラスを派手に突き破った鏡は、にっこり微笑み、闇の中へと消えていきました。
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