過ちの傷跡 短編小説
"さよなら”の合図
”さよなら”

今日もつぶやいてみる

誰も聞いちゃいないし誰も私の事なんてなんとも思わない

だから

毎日を”さよなら”で過ごす


「おはよう」


言う相手もいないのにいってみる


「また明日」


内心は明日なんてこなければいいと思ってる

だって友だちがいないなんて認めたくないから


「死ねば?」


そういってくれれば楽になれる


「死なないで」


なんていわないで

生きていて何になる


知ってる?

自分が他人に影響されるのなんてほんの1%にすぎないってこと

だから友だちなんていらない

信じられない

だから私は

一人・・・

”さよなら”をつぶやくんだ

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