あなたのその声で…
それから、3日ほどたったある日、あたしの携帯がブルっと震えた。
?
着信画面には登録されていない番号の表示。
とりあえず、通話ボタンを押す。
「・・・もしもし・・?」
電話口から、「こんにちは~。」と陽気な声が響いた。
あたしはすぐに誰か分る。
“彼女”だ。
数日前に刑事がきたばかりだったから、すぐに分かってしまった。
それにしても絶妙なタイミングに、あたしはドキドキしながら会話を進めた。
「ど、どうしたんですか?お久し振りですねっ!」
「うん、実はさ、お願いがあって・・。」
“彼女”のお願いとは・・・
入居を決める時から、あたしは、彼女に対して1つだけ不安に思っているっことがあった。
それは、彼女が持っている被害妄想。
案内をしていた際、彼女は引っ切り無しに外を気にしていた。
「なんか気になることでもありました?」
あたしが尋ねると、彼女は話始めた。
「実はね・・、ストーカーってほどでもないんだろうけど、たまに、知らない人が部屋の下でずっと部屋を見上げているときがあるの・・・。」
その時は、(キレイな人だから、やっぱりそんなこともあるんだろうな・・。)
ぐらいにしか思わなかった。
長年、人に部屋を貸す仕事をしていると、ストーカーの類の話はよくでる。
けれど、“彼女”はそれだけでは済まなかった。
入居前に、『天井をはがして盗聴器が仕掛けられていないか全部見てほしい』と言うのだ。
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着信画面には登録されていない番号の表示。
とりあえず、通話ボタンを押す。
「・・・もしもし・・?」
電話口から、「こんにちは~。」と陽気な声が響いた。
あたしはすぐに誰か分る。
“彼女”だ。
数日前に刑事がきたばかりだったから、すぐに分かってしまった。
それにしても絶妙なタイミングに、あたしはドキドキしながら会話を進めた。
「ど、どうしたんですか?お久し振りですねっ!」
「うん、実はさ、お願いがあって・・。」
“彼女”のお願いとは・・・
入居を決める時から、あたしは、彼女に対して1つだけ不安に思っているっことがあった。
それは、彼女が持っている被害妄想。
案内をしていた際、彼女は引っ切り無しに外を気にしていた。
「なんか気になることでもありました?」
あたしが尋ねると、彼女は話始めた。
「実はね・・、ストーカーってほどでもないんだろうけど、たまに、知らない人が部屋の下でずっと部屋を見上げているときがあるの・・・。」
その時は、(キレイな人だから、やっぱりそんなこともあるんだろうな・・。)
ぐらいにしか思わなかった。
長年、人に部屋を貸す仕事をしていると、ストーカーの類の話はよくでる。
けれど、“彼女”はそれだけでは済まなかった。
入居前に、『天井をはがして盗聴器が仕掛けられていないか全部見てほしい』と言うのだ。