あなたのその声で…
「彼女と直接会うのは、月曜日とのことでしたよね?」




「はい・・・。」



「なんとか日曜日にしていいただけませんか?」











「はぁぁぁぁぁ?」






あたしは遠慮もせずに大声を出した。



「日曜日だと、タイミング的にばっちりなんです!なんとかお願いしますっ!」


刑事も負けずと押してくる。


「あの!ウチの会社は日曜日は定休日なんですっ!わざわざ出社しろってことですか?大体、彼女もウチが日曜日定休なのは知っています!それをあえて呼び出すなんて、不自然じゃないですか!!!」



いや、日曜日だからって、特に予定があるわけではないんだけれど・・・。

でも、捜査の協力のためにわざわざ休日出勤なんて絶対にイヤ!



そう思った瞬間、若手刑事が頭を下げた。


「なんとかご協力ください!お願いします!」



それを見たベテランも頭を下げる。


大の大人、しかも男性2人に頭をさげられれば、あたしだって居心地が悪い・・・。


「もぉ~カンベンしてください・・。そんな頭下げないでくださいよぉ~・・。」



あたしはなんだか泣きたい気分になってきた・・。



「計画はきちんとたててあります!絶対あなたには迷惑かけませんから!」


イヤイヤ、休日出勤自体が相当迷惑なんだけどね・・・。


あたしは心の声を、できるだけ顔に出して、「・・・・・もう・・・いいです・・・わかりました・・・。」と、言うしか、なかった・・・・。





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