あなたのその声で…
その日、彼女から折り返し電話がくることはなかった。


今日は金曜日。


このまま連絡が取れなければいい。


申し訳ないけれど、あたしはそう思っていた。


夕方、とりあえず若手刑事に連絡を入れる。


「もしもし?先日はど~も。彼女に連絡入れたんですけど、現時点で折り変えし、ないですね。」


「そうですか・・・。わかりました。一応別の作戦も考えます。けど、一応時間遅くなってもいいので、連絡あったらよろしくおねがいします。」


若手刑事は、無愛想にそう言うとブツリと電話を切った。




けっ!あたしゃ協力してあげる立場なんだよ!なんだ、その態度!


心の中で悪態をつきながら、携帯電話に向かってアッカンベーをしてやった。






その日は、久しぶりに地元のコ達との飲み会があったので、定時になるとあたしはサクサク着替えを済ませ、「お疲れ様でした~」と事務所を後にした。




待ち合わせ場所には久しぶりの顔が並ぶ。



「今日は飲むぜ~!」



あたしは久しぶりの飲み会にすっかりハイテンションになっていた。
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