あなたのその声で…
あたしは、26歳。

駅前の小さな不動産屋で働き始めて、4年目になる。


やっと仕事にも慣れてきたころだ。


不動産屋で働いていると、“刑事さん”と呼ばれる人たちとは、度々からむ機会がある。


入居者も、全てが良い人とは限りないからだ。


(今回のケースはなんだろ?)


あたしは思いながら、その“彼女”を案内したときのことを思い出していた。





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