あなたのその声で…
それは、あたしが20歳から、今もかかさずつけている手帳の一番最終号。


ちょうど、彼といろいろあった頃のもの。




(もう・・・なんで・・。捨てたと思ってたのに・・・。)


彼のことを思い出したくなくて始めた掃除だったのに、結局墓穴をほっている自分に嫌気がさした。




絶対開くまいと思って、ゴミ袋へ入れようとした瞬間-------。



手帳から1枚の紙がハラリと落ちた。









イヤな予感がして、その落ちたものを拾い上げられない。











それは・・・・あたしの・・・・・お腹の中にあったはずの・・・『命』の写真。
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