あなたのその声で…
部屋に入ってからも、あたしは口を開くことができず、ただボロボロと涙を流していた。




「こんなにやつれて・・・。」



彼が哀れむようにあたしを見る。







「あいつとは、なんでもないんだ・・。あいつ、結婚することになったみたいで。それで、最後にオレと話がしたいって。それで会った。けど、黙っていたことは悪かったよ・・・。」



あたしは唖然とした。



彼への思いが強すぎて、一人で空回りして・・。そして、大切な人も、自分自身も傷つけてた・・・。



「あたし・・・バカ・・みたい・・・。」



そんなあたしを彼は優しく抱きしめてくれた。




そして、あたしが勝手に彼とのお別れを決めてしまってから、1ヶ月ぶりに、彼は
あたしの中に入った。




いつもより優しい。


あたしは彼を受け入れながら、今度は嬉しくて涙が出る・・・。


彼はそんなあたしを心配そうに見つめて


「イヤならやめるよ?」


と優しく言った。


けど、あたしは、イヤなわけなんかなく、もっともっとしてほしくて、ただ首を振る。









そんなあたしに、優しく腰を振りながら、彼は言ったんだ--------。








「子供、作ろうか・・・。」

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