あなたのその声で…
「お茶、飲んで行ってもらえませんか?」
あからさまにクエスチョンマークの刑事さんに、追い討ちをかけるように、
「あの、あたし本当は、ココまで帰って来るの怖かったんです!“彼女”の連れに後、つけられてたらどうしよう、とか、刑事さんは笑うかも知れないけど、あたし、こんな経験初めてだったし・・。それで、あの・・・。」
最後の方は涙で言葉にならなかった。
自分でも予想以上に緊張してたんだと思う。
それが、帰ってきて突然男の人に腕を掴まれたりしたから、爆発してしまった。
ボロボロ涙が溢れてくる。
そんなあたしの様子を見て、刑事さんがポツリと言った。
「おじゃまします・・・。」