あなたのその声で…
南国
それから、しばらく時間がたった。





季節はすでに“夏”。



あたしは制服を半袖に衣替えし、淡々と日常業務をこなしている。




あれ依頼、刑事さんからの連絡は、もちろん、ない。




当然だ。



あたしには、もう、幸せになる資格などないのだから、これ以上求めちゃ、ダメ。



何度も、何度も、自分に言い聞かせて、今日まっで、きた。





夏の業務は、正直、暇。



時間さえあれば刑事さんのことを思いだしてしまうけれど、この想いには蓋をしなければならない。




とにかく、ただ、毎日を、消化するだけ・・・。
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