屍病
そんな中で、真倫ちゃんが音楽室の中にあった机を持って来た。
「これで塞ごう! 少しくらいなら耐えられると思うから!」
そう言って机を倒し、ドアに付ける。
邪魔なイーターの手をバットで殴りつけ、何個も机を積み上げて、即席のバリケードを作ったのだ。
当然、そのままでは簡単に倒されるから、内側から押さえて。
「確かに少しは凌げるかもしれないが……長くは持たないぞ」
「その間に考えるんだよ! どうすればここから逃げられるか! ほら、あんたも考えてよ!」
机を押さえながら、風雪に呼び掛けた真倫ちゃん。
考えをまとめる時間を求めていた私にとっては助かったと思える状況だ。
「か、考えてって言われても。一斉に逃げて、誰が捕まっても恨みっこなしとか……」
「イーターの方が数が多い! それに、入り口はここひとつしかないんだ。誰も逃げられずに全員捕まるぞ!」
チラリと大河くんを見てそう言った風雪に、すかさず雄大が反論した。
言葉には出さなかったけれど、一斉に逃げれば、少なくとも確実に大河くんは捕まってしまうだろう。
それを考えていることは、私でもわかった。
「これで塞ごう! 少しくらいなら耐えられると思うから!」
そう言って机を倒し、ドアに付ける。
邪魔なイーターの手をバットで殴りつけ、何個も机を積み上げて、即席のバリケードを作ったのだ。
当然、そのままでは簡単に倒されるから、内側から押さえて。
「確かに少しは凌げるかもしれないが……長くは持たないぞ」
「その間に考えるんだよ! どうすればここから逃げられるか! ほら、あんたも考えてよ!」
机を押さえながら、風雪に呼び掛けた真倫ちゃん。
考えをまとめる時間を求めていた私にとっては助かったと思える状況だ。
「か、考えてって言われても。一斉に逃げて、誰が捕まっても恨みっこなしとか……」
「イーターの方が数が多い! それに、入り口はここひとつしかないんだ。誰も逃げられずに全員捕まるぞ!」
チラリと大河くんを見てそう言った風雪に、すかさず雄大が反論した。
言葉には出さなかったけれど、一斉に逃げれば、少なくとも確実に大河くんは捕まってしまうだろう。
それを考えていることは、私でもわかった。