屍病
えっと……この男性と風雪は兄妹?


兄貴って言ってたから間違ってはないと思うけど。


それにしても、見てないのにズバリ言い当てるとか凄いな。


「ま、まあまあ、とりあえず化け物は始末したから、これからどうするか話し合いましょ。喧嘩なんてしてても、状況は良くならないでしょ?」


「あ、ああ……すまない。妹のことになるとつい」


「ついじゃねーよ。いちいち口うるさいよな、兄貴は」


「な、なんだとっ!」


この兄妹、仲が悪いのかな。


それでも、何とか女性になだめられて、音楽室の中に入って話をすることになった。






「いやあ、俺一人だとどうしようもなかったからさ、手伝ってもらえて本当に助かったぜ。イーターが群がってるだろ? だからホームセンターで武器を探したんだよ」


今まで逃げ続けていた桐山が、自分が活躍したのがよほど嬉しかったのか、饒舌に喋り始める。


「さすが桐山くんだよね。一匹ずつおびき寄せて倒すってさ。エアガンは自前?」


お姉さんが、男性の持っているエアガンを指さして尋ねる。


「んあ? 神社に出てた屋台から拝借したんだよ。ないよりマシかなと思って」
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