屍病
「あぁっ!! な、何っ! 痛い……痛いよ!」


今までに経験したこともない、激しい痛みが私を襲う。


あまりの激痛に、立っていられなくなって、その場に腰を下ろした私は、頭を押さえることしか出来なかった。


「え!? ど、どうしたの愛莉! 大丈夫!?」


それに驚いたのか、真倫ちゃんが気遣ってくれるけど、私にだって何が何だかわからない。


ただ、今の声が聞こえたのは私だけ?









『お願い……元……戻……て……』








「ああっ!!」


また聞こえた。


私に激しい頭痛を誘発させる声が。


でもどうしてだろう。


なんだか懐かしいような気がする。


「お、おいおい。こんな所でなんだよ。まさか、神岩様から特別な力をもらったとか、ゲームみたいなことを言い出すんじゃないだろうな? そんなこと、あるわけがないか」


特別な力なんて何も感じないけど、今の声が皆の物でないとするなら、もしかして神岩様の声?


だけど、どうして私がそんな声を。


「神岩様が言ってる……元に戻してって。やっぱり、世界がこうなったのは、神岩様が割れちゃったからなんだよ。きっと」
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