屍病
どれくらい眠っただろうか。


なんだか大勢の人の声が聞こえるような……。


「う、うーん。何、この声」


目を擦りながら起き上がり、辺りを見回してもまだ皆寝ている。


当然、誰も喋っているわけもなく、不思議に思いながら立ち上がった。


「外から聞こえる?」


その声がするのは窓の方。


もしかして、またイーター達が集まってるんじゃないかと不安になったけど、今は電気が点いているわけでもなく、集まってくる理由がわからない。


そっと、見付からないように窓に近付いて、外を見てみると……。









「な、なにこれ。なんでこんなに集まってるの!?」








そこには、学校の前庭を埋め尽くす程のイーター達が集まっていたのだ。


「この車ガあルってコトは、こコにイルんダヨな?」


「美味シそウナ肉が乗ッテたンダヨ! 間違イねエ!」


「でモ、どコニいルンだろウナ」


まずい……私達が学校にいるのが気付かれたんじゃなくて、車が置いてあるのが見付かったんだ。


そこまで考えてなかった!


「み、皆、起きて。大変なことに……イーター達に取り囲まれてる!」


一人一人の身体を揺すりながら起こすけれど、皆寝ぼけているようで。


私の言葉の意味を理解するのに、少しの時間がかかった。
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