屍病
階段を下りて踊り場。
そこから二階を見た私達は……押し寄せた大量のイーター達によって、未来さんと風雪が食われているのを目の当たりにした。
手を口の中に入れられ、声が出せないようで。
身体中を満遍なく食いちぎられてる。
あまりの苦痛で、焦点が定まらないのか、涙を流したその目がフラフラと私達の方を見ていた。
「も、もうここまで……」
「これじゃあ……逃げられない!」
目の前で、身体の肉を食いちぎられて行くふたりを見ながら、どうすることも出来ない私と真倫ちゃん。
そこに群がるイーターのひとりが、そんな私達を見付けてニタリと笑う。
「あ、愛莉! こっち!」
そして、三階に向かって走る。
でも、三階の廊下には出ずに、さらに上。
屋上へと向かって私達は走った。
鍵を開け、ドアを開けてふたりで外に飛び出した。
「はぁ……はぁ……ご、ごめんね、愛莉。もう、逃げられなくなっちゃった」
地上から随分離れて、このドアしか地上に続く道はない。
「もう……終わりなんだね」
ポツリとそう呟いて、私は柵まで歩いた。
諦めたくない、まだ死にたくないと思っていても、もう、一階への道は閉ざされたのだから。
私達の運命は、もう決まっていた。
そこから二階を見た私達は……押し寄せた大量のイーター達によって、未来さんと風雪が食われているのを目の当たりにした。
手を口の中に入れられ、声が出せないようで。
身体中を満遍なく食いちぎられてる。
あまりの苦痛で、焦点が定まらないのか、涙を流したその目がフラフラと私達の方を見ていた。
「も、もうここまで……」
「これじゃあ……逃げられない!」
目の前で、身体の肉を食いちぎられて行くふたりを見ながら、どうすることも出来ない私と真倫ちゃん。
そこに群がるイーターのひとりが、そんな私達を見付けてニタリと笑う。
「あ、愛莉! こっち!」
そして、三階に向かって走る。
でも、三階の廊下には出ずに、さらに上。
屋上へと向かって私達は走った。
鍵を開け、ドアを開けてふたりで外に飛び出した。
「はぁ……はぁ……ご、ごめんね、愛莉。もう、逃げられなくなっちゃった」
地上から随分離れて、このドアしか地上に続く道はない。
「もう……終わりなんだね」
ポツリとそう呟いて、私は柵まで歩いた。
諦めたくない、まだ死にたくないと思っていても、もう、一階への道は閉ざされたのだから。
私達の運命は、もう決まっていた。