屍病
家を出た私達は、自転車ではなく歩いて、お祭りがやってる神社に向かうことに。
最近話もろくにしていないということもあって、ゆっくり話しながら行こうということで。
「昔はこの祭り、毎年6月10日にやってたのに。今回はなんか、金曜日よりも土曜日の方が都合がいいって、お偉いじいさんが言ったから11日の今日になったらしいよ」
「へぇ、そうなんだ。何日にやってるとか気にしたことなかったよ」
「おばあちゃんが怒ってたよ。『神事をなんだと思っとるんだあの馬鹿者は』ってさ」
ニコニコと笑いながら、私の横を歩く真倫ちゃん。
Tシャツにショートパンツといったラフな格好だけど、ベリーショートの髪型が似合っている。
一人とのいざこざから始まったいじめが、クラスの半分まで広がって、今ではクラスの誰も話をしてくれなくなった私にとっては、こんなやり取りでもとても楽しかった。
川沿いを歩き、神社の参道と呼ばれる長い海までの真っ直ぐな道に入った。
「神社の裏にさ、大きな岩があってね。なんでも神様が宿っててさ、この祭りもその神岩様を祀るものなんだって。愛莉知ってた?」
「あ、なんか聞いたことあるかも。すっごい大きな岩だってね」
まだ神社は見えないけれど、少しドキドキしている。
真倫ちゃんとお祭りに行くとわかっていれば、昨日、死のうなんて思わなかっただろうななんて考えながら、私達は神社に向かって歩いた。
最近話もろくにしていないということもあって、ゆっくり話しながら行こうということで。
「昔はこの祭り、毎年6月10日にやってたのに。今回はなんか、金曜日よりも土曜日の方が都合がいいって、お偉いじいさんが言ったから11日の今日になったらしいよ」
「へぇ、そうなんだ。何日にやってるとか気にしたことなかったよ」
「おばあちゃんが怒ってたよ。『神事をなんだと思っとるんだあの馬鹿者は』ってさ」
ニコニコと笑いながら、私の横を歩く真倫ちゃん。
Tシャツにショートパンツといったラフな格好だけど、ベリーショートの髪型が似合っている。
一人とのいざこざから始まったいじめが、クラスの半分まで広がって、今ではクラスの誰も話をしてくれなくなった私にとっては、こんなやり取りでもとても楽しかった。
川沿いを歩き、神社の参道と呼ばれる長い海までの真っ直ぐな道に入った。
「神社の裏にさ、大きな岩があってね。なんでも神様が宿っててさ、この祭りもその神岩様を祀るものなんだって。愛莉知ってた?」
「あ、なんか聞いたことあるかも。すっごい大きな岩だってね」
まだ神社は見えないけれど、少しドキドキしている。
真倫ちゃんとお祭りに行くとわかっていれば、昨日、死のうなんて思わなかっただろうななんて考えながら、私達は神社に向かって歩いた。