屍病
「ひっ! ひやぁああああああああっ!!」
途端に再び桐山の悲鳴。
私も腰を抜かして、その場に座り込んだ。
矢島さんの身体……股から胸にかけて、食いちぎられたような。
内臓は食われたのか、空洞になっていて、小ぶりな胸と、顔は無事で、桐山の方を向いていたのだ。
「イ、イーターに食べられたの? それにしては……」
「す、杉山が食ったんだろ! ここにいたのかよ。見ろよ、俺達がいた教室がここから丸見えだ。だから気付いたんだ」
混乱する中で、何とか色んな事を考えようとするけど、上手くまとまらない。
「と、とりあえずここを出よう。考えられることも考えられないよ」
「お、おう。賛成だぜ」
逃げるように電気を消して保健室を出た。
廊下に腰を下ろし、荒くなった呼吸を整える。
「ビ、ビビったぜ。まさか隣で矢島が死んでるなんてよ。可愛かったのに……」
「そ、それよりもおかしくなかった? あの死体」
「そりゃおかしいだろ! 人を食う化け物がいることが既におかしいっての!」
桐山の気持ちはわかるけど、私が言いたいのはそうじゃない。
それは今更言っても、何も変わらないのだから。
途端に再び桐山の悲鳴。
私も腰を抜かして、その場に座り込んだ。
矢島さんの身体……股から胸にかけて、食いちぎられたような。
内臓は食われたのか、空洞になっていて、小ぶりな胸と、顔は無事で、桐山の方を向いていたのだ。
「イ、イーターに食べられたの? それにしては……」
「す、杉山が食ったんだろ! ここにいたのかよ。見ろよ、俺達がいた教室がここから丸見えだ。だから気付いたんだ」
混乱する中で、何とか色んな事を考えようとするけど、上手くまとまらない。
「と、とりあえずここを出よう。考えられることも考えられないよ」
「お、おう。賛成だぜ」
逃げるように電気を消して保健室を出た。
廊下に腰を下ろし、荒くなった呼吸を整える。
「ビ、ビビったぜ。まさか隣で矢島が死んでるなんてよ。可愛かったのに……」
「そ、それよりもおかしくなかった? あの死体」
「そりゃおかしいだろ! 人を食う化け物がいることが既におかしいっての!」
桐山の気持ちはわかるけど、私が言いたいのはそうじゃない。
それは今更言っても、何も変わらないのだから。